ご存知ですか?新潟県内における農産物の輸出動向を!

 

こんにちは。新潟経済社会リサーチセンターの神田です。

最近、ニュースや新聞などで、農産物の輸出に関する話題や記事を見聞きする機会が増えていませんか?

 

▲農産物の販売で賑わうモンゴルのスーパー(クリックすると、写真が拡大します)

 

現在、政府は日本再興戦略における成長戦略のひとつとして農産物の輸出促進に取り組んでいます。そして2020年までに輸出額を12年の約2倍となる年間1兆円規模にまで拡大するという目標を掲げています。そうしたなか、農産物の輸出をきっかけに、経営の安定化を図ろうとする生産者が徐々に増えてきていることが背景にあるようです。

そこで、私どもが実施した「農産物の輸出動向と取組状況」の調査結果について、今回は少しだけご紹介したいと思います。

 

増加する農産物の輸出額

はじめに日本の農産物の輸出額ですが、14年は前年比13.8%増の3,570億円となり、2年連続で過去最高を更新しています。理由としては、新興国を中心とする海外市場の拡大や「和食」のユネスコ無形文化登録など世界的な日本食ブームが追い風となっている点があげられます。

 

▲農産物(加工食品を含む)輸出額の推移(クリックすると、図が拡大します)

 

ところで、どこの国への輸出が多いと思いますか?答えは、日本から地理的に近い台湾への輸出が最も多く、その他では香港、韓国などアジアや近年日本食ブームに湧く米国などが中心となっています。

14年の輸出額を品目別にみると、調味料やアルコール飲料などの加工食品が1,764億円と全体の約半数を占めています。このほか、畜産品(447億円)、穀物等(272億円)、野菜・果実等(243億円)などがあります。

 

新潟県内の取り組み

農産物の輸出については、新潟県内でも取り組まれています。県の調査によると、13年度の輸出額は、香港やシンガポールの日本食レストラン向けに米の輸出が増えたことから前年度比37.2%増の1億6,879万円となり、全国と同様に過去最高を更新しています。
なお、米どころ新潟らしく、輸出量全体の9割を県産米が占めています。

 

新潟県産農産物の輸出額の推移(クリックすると、図が拡大します)

 

コシヒカリを台湾に輸出している県内のある農事組合法人では、輸出量の拡大を図るため、現地スーパーでの試食会を開催しているほか、炊飯器を持ち込み米の研ぎ方や炊き方を実演するなど、購入層の掘り起しに努めています。

 

▲台湾スーパーでの新潟産米の試食販売会の様子(クリックすると、写真が拡大します)

 

なお詳しい内容につきましては、当センターの機関誌「センター月報2015年4月号」をご覧ください。

 

調査を通しての感想

今回の調査では、県外のある農業生産者から、海外の取引先に対して農産物の安全性を示すために取得した国際認証についてお話をうかがいました。この国際認証を取得するためには、農産物への異物混入や食中毒細菌などの感染を防止するための衛生管理体制を整備するとともに、詳細な生産履歴の記録など約250項目に渡る要件を満たす必要があるため、非常に時間とコストを要したとのことです。

近年、農産物の輸出に際して厳格な安全管理が求められる傾向にあるなか、海外の取引先から信用を得るためのこうした取り組みの重要性を改めて感じました。