温泉地が進むべき方向性とは?

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

先日、十日町市の松之山温泉でおこなわれた会議・ワークショップ等に参加してきました。これからの企業や地域のあり方を考える良い機会となりましたので、その様子をご紹介したいと思います。

 

温泉地の今後の方向性

 

個と全体・・・企業と地域の関係性

松之山温泉ではこれまで様々な取り組みがおこなわれてきており、私自身も10年以上にわたって関わらせていただいている地域です。会議・ワークショップでは、二次交通の改善に向けた対策から観光情報発信の仕組みづくり、ソーシャルメディアの活用方法、個々の企業と地域全体との関わり方まで、様々なテーマにわたって講義を聞いたり、参加者同士で役割分担・スケジュールを話し合ったりしました。

こうした中、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会、2025年に大阪での開催が決まった国際博覧会(万博)と大きなイベントに注目が集まる一方で、地方では人口の減少が急速に進んでいるため、2025年以降を見据えて地域全体で「何をしていくか」という視点での話し合いや、それに向けた行動が必要になってくる、と再認識できた点が会議・ワークショップ等に参加して、特に良かったことです。

具体的には、個々の企業で対応できることは個々の企業で取り組みながらも、その成果・情報を持ち寄りながら情報共有を進めるとともに、地域全体で対応できることは地域全体で一つひとつ協力・解決していこうというものです。

例えば、景観の統一性、温泉街の回遊性向上、温泉地全体の知名度向上・集客対策、お客様の送迎・二次交通の利便性向上、社員教育・福利厚生への取り組みなどは、地域で連携しながら課題を解決していくことが個々の企業にとっても、地域全体にとってもメリットが大きくなる時代を迎えつつあると痛感しました。

ただし、こうした地域内での連携は分かっていても後回しにされがちでしたので、2025年に向けて定期的に話し合いを続け、準備を整えていきたいものです。

 

松之山温泉 グッドデザイン賞

 

その時、大切なことは地域全体で挑戦した取り組みを「続ける」ことにあるのかもしれません。もちろん、成果を吟味する必要はあります。だからといって、最初から大きな成果を求めるのではなく、1%ずつでも良いので進化させながら続けていくと、成功例・失敗例が積み重なり、それが地域全体の魅力につながっていくような気がします。たとえ、それが小さな取り組みでも地域内で続けられれば、様々な情報・成果がもたらされます。しかし、1度、その歩みを止めてしまうと、再び動き出す労力は計り知れません。

その一方で、①個々の企業(自分自身)が取り組むこと、②地域全体で取り組むこと、③お客様から求められていること、の3つのバランスを意識しながら行動することも忘れないようにしたいものです。この3つのバランスが崩れると、効果的な取り組みは生まれにくくなるでしょう。当然ながら、個々の企業がやるべきことをやらずに地域全体に頼り切っては課題解決にならないでしょうし、お客様の望んでいないことに個々の企業や地域全体が取り組んでも上手くはいかないでしょう。

 

最後に

様々な気づきを得る十日町市・松之山温泉での会議・ワークショップとなりました。松之山温泉合同会社まんまの皆様や、専門家として参加いただいたマーケティングコンサルタントの松野恵介様には、たいへんお世話になりました。この場を借りて感謝申し上げます。