15年夏期消費動向調査にみる新潟県内の消費マインド

 

こんにちは。新潟経済社会リサーチセンターの神田です。

先日のブログでは、消費マインドを示す統計調査のひとつとされる「消費者態度指数」について、調査の概要と最近の動向についてご紹介しました。

今回は、県内の消費マインドを探るために当センターが県内の勤労者等2,000人を対象に実施しているアンケート調査(15年夏期消費動向調査)結果についてその一部をご紹介したいと思います。

 

個人消費の行方

▲個人消費の行方は?

 

 ■増えた?減った?新潟県内の消費支出

アンケート調査では、現在の消費支出が半年前と比べてどのように変わったか、また、これからの半年間はどのように変わると思うかを「1.増えた」「2.変わらない」「3.減った」の3つの選択肢の中から該当する番号を選んでもらいます。

その上で「1.増えた」と回答した人の割合から「3.減った」と回答した人の割合を差し引いて消費マインドを表す数値(CSI)を算出します。

こうして算出した今回の消費支出CSIは「32.8」となり、前回調査(14年冬期調査)と比べて2.4ポイント上昇しました。

 

▲消費支出CSIの推移(クリックすると図表が拡大します)

▲消費支出CSIの推移(クリックすると図表が拡大します)

 

ただし、足元の消費支出CSIは前回調査と比べてわずかながら上昇したものの、14年夏の調査以降、横ばい圏内で推移しており、消費マインドにはやや慎重さがみられます。

では、こうした足元の消費マインドの慎重さの背景にはどのような要因があるのでしょうか?

 

慎重さの要因は実質賃金の減少?

一般的には、実質賃金の減少が要因ではないかと言われています。近年、賞与・一時金の増額やベースアップなど所得環境の改善が進み、名目賃金(給与総額)は前年実績を上回って推移しています。

しかし、物価動向を反映した実質賃金は円安や消費税率引き上げによる物価上昇の影響を受け、前年を下回る状況が続いています。この実質賃金の減少が消費者の購買力を減少させ、個人消費の回復を妨げる要因のひとつとなっているようです。

 

新潟県における賃金指数の推移(クリックすると図表が拡大します)

新潟県における賃金指数の推移(クリックすると図表が拡大します)

 

今後の個人消費の行方

増税後1年が経過し、物価上昇の影響が一巡したことから統計上の影響は、4月以降消え始めました。加えて、企業業績の改善や人手不足等による賃上げも徐々に定着しているため、足元の実質賃金は上向きつつあります。

今回のアンケート結果でも、今夏のボーナス支給予想が昨年調査と比べて上昇しているほか、娯楽費など余暇関連支出への意向も高まっており、消費マインド上昇の兆しがうかがえます。今後も景気を左右する個人消費の動向を注目していきたいと思います。