中国の景気減速と新潟県経済への影響

 

こんにちは。10年程前に中国上海市で働いた経験がある新潟経済社会リサーチセンターの神田です。今回は景気減速が懸念される中国経済の動向について、代表的な統計指標とともにご紹介したいと思います。

▲中国上海市(本文の内容と関係ありません)

▲中国上海市(本文の内容と関係ありません)

GDPは6年半ぶりに7%を下回る

中国国家統計局が10月19日に発表した2015年7-9月期の実質国内総生産(GDP)は6.9%となり、政府目標の7%を下回りました。GDPで4割強を占める固定資産投資の伸びが鈍化したことなどが影響し、いわゆるリーマン・ショックの影響を受けた09年1-3月期(6.2%)以来、6年半ぶりの低水準となりました。

▲中国実質国内総生産(GDP)の推移

▲中国実質国内総生産(GDP)の推移(クリックすると、鮮明に見えます)

 

 

製造業PMIは2カ月連続で50を下回る

中国景気を推し量る統計指標として、中国国家統計局が毎月発表している製造業購買担当者景況指数(PMI)という指数があります。これは企業の購買担当者に購買数量、価格、在庫状況などについてアンケート調査を実施し、その回答を指数化したもので、「50」を上回れば景気拡大、下回れば景気後退を示唆します。

足元の状況をみてみると、9月の製造業PMIは49.8となりました。2カ月連続で景気判断の節目となる「50」を下回っており、この結果からも景気減速の懸念が高まっている状況がうかがえます。

▲中国製造業購買担当者景況指数(PMI)の推移

▲中国製造業購買担当者景況指数(PMI)の推移(クリックすると、鮮明に見えます)

 

新潟県経済への影響は?

このように中国の景気減速が懸念されるなか、新潟県経済への影響はどうでしょうか?

県内企業へのヒアリングでは、工作機械、自動車部品など一部の輸出関連企業から、中国向けの受注が減少しているとの声が聞かれはじめています。一方、県内主要産業のひとつである食料品製造業や小売業など内需関連企業からは悪影響があるといった声は挙がっておらず、現時点では県内経済全体を下押しするような状況には至っていないようです。

 

今後の中国経済の動向に注目

これまで中国政府は、景気浮揚に向けて1兆8千億元(約32兆円)にのぼる新規投資プロジェクトを承認したほか、住宅ローンの借り入れ規制の緩和、自動車取得税の税率半減など、様々な景気刺激策を相次いで実施しています。しかし、現状では具体的な効果は現われていないようです。

中国の景気減速は新潟、そして日本を含む世界経済へ悪影響をもたらす可能性が高いことから、先行きの動向には引き続き留意が必要と思われます。