キャッチコピーの作り方~お役立ちの視点を~

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

本日は、定期的に掲載している「事例で学ぶ!キャッチコピーの作り方」の第70回です。

優れたキャッチコピーは集客や売上アップに大きな影響を与えます。ビジネス心理学講師 酒井とし夫氏が雑誌・新聞・Webサイト・書籍などで見つけたお手本となるキャッチコピーを解説します。コピー作りの参考としてご活用ください。

 

売れるキャッチコピーの作り方

酒井とし夫先生のワンポイント広告コラム

広告コラム

今回のお手本キャッチコピー

『今、持っている○○本当に役立っていますか』

 

人はルーティーン化していることをなかなかやめられない性質を持っています。

たとえば本当はその健康補助食品のおかげで健康なのかどうか分からないのに「今まで飲んでいるから」という理由でそれを飲み続ける人は大勢います。

他の取引先の方が質も高くて、納期も早いのに、「今まで付き合っているから」という理由で取り引きを続ける人は大勢います。

今、契約している保険内容より有利な保険商品があっても「ずっと契約しているから」という理由で更新を続ける人は大勢います。

人は行動がルーティーン化してしまうと「止(と)めること」「止(や)めること」「変えること」ができないのです。これは新たな方法や代替商品を探す手間と時間と労力を惜しむためでもあります。人は習慣になっているコト、人、モノを変えることを嫌がります。

そのため、既に他社の商品やサービスを日常的に使っているお客様の目を自社商品に向けさせるためには、一度それが本当に役立っているのかと大きな疑問を抱いてもらうことが必要になります。そこで冒頭のようなキャッチコピーが重要になってきます。応用すると

「今、通っている治療院は本当にあなたの身体に合っていますか?」

「今、通っている美容室に本当に満足していますか?」

「今、取引している制作会社は本当にあなたの仕事に役立っていますか?」

「今、通っているその学習塾は本当にお子さんの成績向上に役立っていますか?」

といったキャッチコピーで行動がルーティーン化しているお客様を一度立ち止まらせます。そして、本文で他社商品を使い続けるデメリットと、自社商品の優位性・メリットを説明することになります。

 

(酒井とし夫(2016)「ワンポイント広告コラム」『センター月報』2016年10月号)

 

感想

酒井先生のおっしゃる通り

人は行動がルーティーン化してしまうと「止(と)めること」「止(や)めること」「変えること」ができない

ことに私も強く同意します。ルーティーン化すると、一言で言えば「楽(らく)」になります。いちいち手間と時間をかけて納得いくまで考えるよりも、「前回まで問題はなかった」という記憶を頼りに判断した方が総合的にみて「楽(らく)」になります。

だからこそ、「今、使っている商品で本当に良いのか」と時折、お客様に尋ねることで、別の商品に意識が向くように働きかけることも大切なのでしょう。

ただし、自社の商品を売り込もうする姿勢でお客様に「今、持っている○○本当に役立っていますか」と尋ねるのではなく、お客様に役立つ情報を提供しようとする姿勢で問いかけないと、お客様からの信頼は得られないと思います。