3分でわかる!新潟県の設備投資動向(2016年6月)

 

当センターでは、独自に行っている 県内の企業様へのヒアリング調査やアンケート調査と、毎月発表される経済指標を通じて、 県内の景気動向を分析し基調判断を毎月おこなっています。

そこで、今日は2016年6月の基調判断を紹介します。

 

6月の基調判断:横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる県内経済  ~生産活動は弱含んでいる~

○個人消費や住宅投資はともに横ばいで推移している。

○一方、生産活動は新興国経済の減速を受けて弱含んでおり、設備投資は減少している

○総じてみると県内経済は横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる。

詳しくは「グラフで見る県内経済」をご覧ください。

 

設備投資は減少している

当センターが5月下旬から6月上旬にかけて行った「2016年上期新潟県企業動向調査(以下、企業動向調査)」によると、県内企業の16年度の設備投資額(含む計画)は前年度比18.2%減少する見通しとなりました(図表1)。

 

setubi▲図表1 設備投資額の前年度比増減率(%)

要因としては15年度にあった工場増設や新規出店などへの大型投資の反動と考えられます。16年度の投資額(含む計画)は14年度実績並みであり、15年度が非常に多かったことが伺えます。

なお、企業動向調査の結果の詳細は「センター月報8月号」で公表しておりますので、ご覧ください。

 

他の調査では前年を上回る見通し

7月1日に日本銀行新潟支店が公表した「新潟県企業短期経済観測調査」では16年度の設備投資額(含む計画)は前年度比8.8%増となっています。また6月13日に新潟財務事務所が公表した「法人企業景気予測調査」では同30.5%増となっています(図表2)。

 

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▲図表2 他の調査機関の2016年度の設備投資額(前年比)

 

当センターの企業動向調査と他の調査では結果が異なるものとなりました。この差が出た要因としては以下の2つの要因が考えられます。

1つは「企業動向調査」は新潟県内への投資のみを集計しているのに対し、他の調査は県外も含めた投資を集計していること。もう1つは「企業動向調査」は他の調査と比べて中小企業の割合が多いことです。この2つの点で差が出たものと思われます。

 

新潟県の着工床面積は減少が続く

県内での工場建設や新規出店などを示す非居住用建築物の着工床面積の統計をみると、16年6月は前年比31.9%減となり、10カ月連続で前年を下回っています(図表3)。昨年の夏以降、企業の建築物に対する投資が減少していることが分かります。

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▲図表3 非居住用建築物着工床面積(前年比)

 

まとめ

「企業動向調査」によると、県内での設備投資額(含む計画)は前年を下回ることが分かりました。また「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」や「中小企業等の省エネ・生産性革命投資促進補助金」などといった設備投資を促進する補助金の予算額も、前年度をやや下回っているため、下押し要因となるとみられます。

世界の情勢をみると、中国をはじめとした新興国経済の減速や英国のEU離脱問題などの懸念材料があり、先行きに対する不透明感が強まっています。こうした問題が企業の投資意欲に、悪影響を及ぼすかどうか注視していきたいと思います。