ビスケットの消費金額 地域別ランキング第1位は高知!新潟の順位は・・・

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

さて、2月28日は「ビスケットの日」なのだそうです。一般社団法人 全国ビスケット協会のWebSiteによると、以下のように説明されています。

 

日本でのビスケットの歴史をみると、水戸藩士の蘭医、柴田方庵という人がでてきます。
それまでは長崎周辺で外国人向けにだけ作られていたビスケットですが、 水戸藩がビスケットの“保存のきく食糧”という点に注目し、その製法を調べます。 そして、柴田方庵が長崎留学中にオランダ人から学んだビスケットの作り方を手紙にし、 安政2年(1855年)2月28日に、水戸藩に宛てて送った史実があります。

このことを日記に書き記し、「方庵日録」として今でも残っています。 これが日本でビスケットが作られたことが明確にわかる最も古い記録です。

ビスケットの語源はラテン語で「2度焼かれたもの」の意味。
社団法人 全国ビスケット協会では、この語源と柴田方庵の史実を考えあわせ、昭和55年に、毎年2月28日を「ビスケットの日」としました。

 

一般社団法人 全国ビスケット協会「ビスケットのお話」

<https://www.biscuit.or.jp/story/index.html> (2018年2月1日アクセス)

 

そこで、2月28日の「ビスケットの日」を迎えるにあたり、今日はビスケットに関する統計データをご紹介いたします。

 

ビスケット

 

ビスケットとは?

まずは、「ビスケット」の名前の由来を確認しておきましょう。

フリー百科事典「ウィキペディア」によると、以下のように説明されています。

 

本来の語圏では日本でいうところのクッキー(cookie)と区別は存在せず、英国では両者をビスケットと呼び、米国では両者をクッキーと呼ぶ。米国のビスケットは英国のスコーンに近いもの

(中略)

ビスケットの名はフランス語のビスキュイ(biscuit)から来ている。フランス語でbisは「2」を意味する接頭語もしくは「2度」を意味する副詞であり、cuitは動詞cuire(「焼く」を意味する)の過去分詞形であるため、全体として「二度焼いた」という意味を表す。さらに遡っての語源はラテン語の「二度焼いたパン」パーニス・ビスコクトゥス(panis biscoctus)より。これは保存食として作られた堅パンを指し、ビスケットもまた本来は軍隊用・航海用の保存食であった。

 

注:[注]は省略している。

 

「ビスケット」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。
2017年9月11日 (金) 23:13  UTC、URL:http://ja.wikipedia.org/

どうやら国によって、若干、呼び方が異なるようです。

 

ビスケットの生産量の推移

続いて、ビスケットの供給動向について確認してみましょう。

一般社団法人 全国ビスケット協会が発表している「ビスケット類の種類別生産数量及び生産金額の推移(速報値)」¹をもとに、最近の生産量をまとめたものが下のグラフです。

 

ビスケットの生産量

 

年によって変動はあるものの、長期的にみると、ビスケットの生産量は緩やかな増加傾向にあることが分かります。人気が高く、着実にマーケットは広がっているようです。

なお、この生産量(2016年)をビスケットの種類ごとにみると、以下のとおりとなります。

 

ビスケットの生産量の内訳

 

構成割合が最も大きな種類は「ソフトビスケット(クッキー)」で全体の33%を占めています。以下「ハードビスケット」「クラッカー」「乾パン」の順となっています。なお、パイまたはこれらの加工品を含めた「その他」が42%となっています。

 

ビスケットの消費金額の動向

続いて、総務省「家計調査」を使ってビスケットの需要側の動向をみていきましょう。なお、「家計調査」の見方については、こちらの投稿をご確認下さい。

 

年間支出金額の推移

まずは、「ビスケット」に対する1世帯当たりの年間支出金額の推移を確認してます。

下のグラフをみると、生産量の推移と同様に、緩やかな増加傾向で推移しています。近年に限れば、5年連続で前年を上回っています。

 

ビスケットの消費金額の推移 年代別

 

支出金額と購入頻度

参考までに、ビスケットに対する1世帯当たりの年間支出金額と100世帯当たりの購入頻度を他の主要な菓子と比べてみました。

 

他の菓子との年間支出金額と購入頻度

 

年間支出金額は「チョコレート」や「せんべい」に及ばないものの、「スナック菓子」に迫るくらいの金額規模となり、人気の高さがうかがわれます。一方、購入頻度は「キャンデー」とほぼ同じ程度となっています。

 

月別の支出金額

また、2016年の支出金額を月別にみると、3月、8月、12月にやや増加する傾向がうかがわれます。理由としては、何が考えられるでしょうか。例えば子供が春休み、夏休み、冬休みの休暇期間にあたるため、ビスケットを食べる機会が増えることがあげられるかもしれません。あるいは3月、8月、12月は学校の友人や家族・親戚などで集まる機会――卒業式、謝恩会、夏祭り、キャンプ、クリスマスなど――が多いことも影響しているかもしれません。

 

ビスケットの消費金額の推移

 

年代別の支出金額

さらに、2016年の支出金額を世帯主の年齢階級別にみると、大きな違いはみられませんでした。ただし、「20~29歳」の若年層や、子供と同居している世帯が含まれる「30~39歳」「40~49歳」で、やや支出金額が多くなる傾向がうかがわれます。

 

ビスケットの年齢別の消費金額

 

地域別の消費ランキング

参考までに1世帯あたりの年間支出金額および購入数量(2014年~2016年平均)を都道府県庁所在市(政令指定都市を含む)別²にみると、「高知市」が年間支出金額で第1位となっています。全国平均の約1.7倍の支出金額です。以下、宇都宮市、奈良市、水戸市などが続いています。

一方、私たちが住む新潟市は第39位にとどまっています。和生菓子、洋生菓子なども加えた「菓子類」全体でみても新潟市は第40位となっており、お菓子に対する支出金額は多くない地域のようです。

 

ビスケットの消費金額 都道府県別ランキング

 

それでは、高知市ではなぜビスケットへの支出金額が多いのでしょうか。調べてみましたが、残念ながら該当しそうな理由にはたどり着けませんでした。ただし、高知には「ミレービスケット」という銘菓があり、ビスケットが古くから愛されている土地柄であることは理解できました。実際、この菓子メーカーと高知県警が協力し、特殊詐欺被害防止に向けた広報活動の一環として、「振り込め詐欺をミやぶレー」のロゴを入れた製品も販売されているようです³。

なお、フリー百科事典「ウィキペディア」によると、以下のように「ミレービスケット」が説明されています。

 

ミレービスケットは愛知県周辺および高知県で主に販売されているビスケット菓子の名称である。

十円玉程度の大きさのビスケットを油で揚げ、塩をまぶしたもの。生地はほんのり甘く、まぶしてある塩との相性がいい。

 

「ミレービスケット」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。
2017年3月6日 (月) 02:58  UTC、URL:http://ja.wikipedia.org/

 

感想

ビスケットの安定した人気の高さが感じられる結果となりました。

また、思っていた以上に日本での歴史が古く、この点には驚きました。約160年前に「保存のきく食糧」として、その製法を研究した先人に思いをはせながら、2月28日には「ビスケット」を楽しんでみようと思います。

 

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¹

一般社団法人 全国ビスケット協会のWebSite「平成28年ビスケットの種類別生産数量及び生産金額など」の統計データを使用させていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

²

都道府県庁所在市(政令指定都市含む)の結果はサンプル数が少ないため、参考として記載しました。必ずしも実態を反映しているとは限りませんので、ご注意下さい。

³

高知県警のWebSite「特殊詐欺被害防止に向けた取り組み
http://www.police.pref.kochi.lg.jp/sections/seian/kikaku/oreoresagiboku.html
を参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。