統計で確認!野球の参加人口

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

プロ野球が3月31日(金)に開幕しました。今年も素晴らしいプレーや、はらはらドキドキするような緊迫した試合をたくさん見たいものです。特に、今年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催されたこともあり、例年以上に野球に対する注目度が高くなっていると思います。

そこで、本日は野球に関する統計をご紹介いたします。具体的には、野球の参加人口などについて、お知らせします。

 

野球

 

野球の参加人口

まずは、野球を楽しむ人の数をみていきましょう。

そのため、日本生産性本部「レジャー白書2016 ―少子化時代のキッズレジャー―」を活用させていただきます。「レジャー白書」は1979年から毎年実施されている歴史のあるデータです。調査方法や用語の説明などについては、こちらの「明日は映画の日~レジャー白書からみる映画の特徴~」で確認してみて下さい。

「レジャー白書」によると、1年間に1回以上、当該スポーツをおこなった全国の人口を表す「参加人口」は、下の表の通りとなります。このうち、「キャッチボール、野球」の参加人口は2015年で660万人とスポーツ部門では第12位となっています。テニスよりも多く、卓球を下回るという状況です。

 

スポーツ部門の参加人口

 

また、「ソフトボール」が300万人と第19位となっています。参考のために、「キャッチボール、野球」と「ソフトボール」の参加人口を合わせると、1,060万人に達します。水泳(プールでの)よりも多く、ボウリングを下回る水準です。

 

野球の参加人口の推移

続いて、「キャッチボール、野球」の参加人口の推移を確認してみます。

この10年間でみると、減少傾向にあることが分かります。同じ球技であるサッカーやバレーボール、バスケットボールと比べても、減少率が高くなっています。また、「ソフトボール」も減少傾向をたどっています。

 

野球の参加人口

 

野球の性・年代別の参加率

さらに、「キャッチボール、野球」を1年間に1回以上おこなった人(回答者)の割合を示した参加率について、2015年時点で性・年代別に明らかにしたのが下の図です。

参考までに5年前と比較してみると、男性10代を代表に、男性20代・30代・40代で参加率が低下していることが理解できます。一方、女性の参加率はあまり変わりません。

 

野球の性・年代別参加率

野球の性・年代別参加率 2010年

サッカー参加率の性・年代別

 

加えて、他のスポーツの参加率と比べてみると、男性10代の参加率はスポーツ部門で第10位とそれほど高くはありません。中でも、サッカーと比較すると、野球の男性10代の参加率は20ポイント下回っています。したがって、野球の参加人口を増やすには、男性10代の参加率上昇が不可欠かもしれません。

一方、野球は男性20代以降で参加率があまり落ちないという特徴もうかがえます。特に、野球だけでなくキャッチボールの参加率も含まれていることが影響してか、男性70代でも7.0%の参加率を維持しています。

以上で確認した参加人口は余暇活動の側面もあることから、続いて競技として野球をしている人の数を見ていきたいと思います。

 

高校・大学での野球部員数の推移

競技人口については、高校と大学の野球部員数をみてみましょう。

まずは、高校生です。公益財団法人日本高等学校野球連盟によると、下の図のとおり、硬式野球の部員数は近年、ほぼ横ばいで推移しているようです。一方、軟式野球の部員数は微減の状況が続いています。

 

高校の野球部員数

 

続いて、大学生です。公益財団法人全日本大学野球連盟によると、下の図のとおり、大学の野球部員数は緩やかな増加傾向をたどっています。

 

大学の野球部員数

 

したがって、余暇として野球を楽しむ人は若者を中心に減少しているものの、競技として野球をする人は高校生で概ね横ばい、大学生ではやや増加傾向にあるとみられます。

 


 

【追記(2017年5月24日)】

部活動の人数 スポーツ競技種目別の人気ランキング【中学生編】(2017年5月17日)

の投稿に伴い、中学校での競技別生徒数について、年度別推移を調べてみたので、念のため、下記のとおり、お知らせいたします(男子のみ)。軟式野球については、残念ながら減少している様子がうかがえます。学校の部活動ではなくクラブチームで野球を続ける生徒もあるため、単純にご紹介したデータが実態を表している訳ではないと思われますが、やや気になる落ち込み幅となっています。

詳細は上記投稿をご確認下さい。

 

中学校 部活 競技別推移 男子

 

まとめ

私の子供の頃は野球ばかりしていましたが、今の子供たちはサッカーをはじめ、他のスポーツや様々な遊び・活動に分散する傾向を感じていたため、野球部の部員数は大幅に減少しているものだと思っていました。しかし、統計データからみると、そうではないようです。

もちろん背景には、統計データの集計方法やその他の様々な要因が絡み合っているのかもしれませんが、まずは何事もデータで確認することが大切なのだと改めて感じました。