受託生産と自社製品の相乗効果

 

新潟経済社会リサーチセンターの銀山です。

本日は「経営のヒント ~多くの企業経営者からお話を聞いて感じたこと~」シリーズの第6回をお伝えいたします。

 

 

受託生産がメインでも自社製品を持つ意義

最近、受託生産をしながら、自社製品も製造して相乗効果を生んでいる事例をいくつか取材させていただきました。受託生産と自社製品、両方の製造を行なうことにより、相乗効果が望めると改めて感じたことがありましたので、今日はこの点を3つのポイントに絞って説明したいと思います。

 

①自社製品と受託生産は違う受注サイクルとなり、受注が安定する

受託生産の受注は相手企業の意向によって決まります。そのため、不景気のときなどには一斉に受注がなくなってしまう状況も考えられます。一方、自社製品は別の受注チャネルであることが多いので、不況時でも一定の受注が見込め、売上を安定させる効果が望めます。

これに対して、自社製品だけではロットが小さく、売上規模を確保できないことも想定されますので、受託生産をすることで一定規模を保つことが可能となります。

 

②受託生産で磨いた技術を応用し自社製品の開発に活す

受託生産をしていると、発注企業から難しい注文を受けることは少なくなく、それに応えることで企業の技術力を上げることができます。そうやって蓄積した技術をアレンジしたりすることで、自社製品の開発につなげている企業もあります。もちろん技術を直接、転用したりすると問題になりますが、発注企業の製品とは市場を変え、技術や発想などを上手く応用することなどでヒットにつなげているケースがあります。

 

③自社製品がきっかけとなり、新たな受注につながる

自社製品を製造している企業には、それをみた企業から依頼が入ることも少なくないようです。自社製品が広告塔の役割を果たすほか、完成品を作っている企業ということで、メーカーとしての信頼度が高まる側面もあるようです。企画から設計、製造、塗装、仕上げ、検品、販売までのメーカーとしての一連の業務を責任を持って行なっているということは、受託生産のみの企業よりも信頼できると判断する発注企業も中にはあるようです。

 

 まとめ

自社の取り組みだけでは視野が狭くなりやすいなどで、新たな技術を身につけていくことは難しい面もあるようです。そのため、受託生産で発注企業の依頼に応えることで技術を磨いていくことも、1つの方法だと思います。受託生産で技術を磨き、磨いた技術で良い自社製品を生んでいく、そして、さらに受託生産を広げていくというサイクルが期待できます。受託生産と自社製品の両方を手掛けるからこそ、好循環を生むことができるのだと感じました。