自分自身や会社、お店の長所を見つける方法とは?

 

新潟経済社会リサーチセンターの江口知章です。

私どもの機関誌「センター月報」では、毎月、ビシネス心理学講師 酒井とし夫氏より、商売に役立つ心理学的なヒントやアイデアなどをご紹介いただいております。

今月の「センター月報3月号」では、自分自身や会社、お店の長所を見つける方法について、ご説明いただきました。本日はその原稿の一部をご紹介いたします。

 

自分自身や会社、お店の長所を見つける方法とは?

 

私(自社、自店)の良いところを書き出してくれませんか?

 

1.私の美点

あなたは周りの人から

「あなたって○○な人だよね」

といわれて、

「この人は私のことを分かってないな。私は○○な人ではないよ」

と感じたことがありませんか。

でも、もしかしたら「分かっていない」のは相手ではなく、あなたなのかもしれません。なぜなら人は一生の間で自分の姿、身振り、表情、印象、声、言葉、エネルギーをリアルタイムで一度も観察することができないからです。自分はこういう人間だと

思っているのはあくまで主観です。だって、一生で一度もリアルタイムで自分を観察できないのに、自分を客観視できるはずがないのです。

私は講演活動を始めた当初、自分の講演風景を撮影したことがあります。講演後にそのビデオを再生して愕然としました。そこには私がイメージしていた私の姿はありませんでした。自分では快活に元気にハキハキと話しているというイメージがあったのですが、実際にそこに映っていたのは陰気なエネルギーの低い男性でした。

また、私がスキーにはまっていた時、自分では力強く、格好良くパラレルターンができていると思っていました。しかし、撮影してもらったビデオを見返してやはり愕然としました。

「か、か、格好悪い…」

それ以降、私は「あなたって○○な人だよね」と3回言われたら、周りの人には私は「○○な人」にみえている、思われている、感じられている、客観的なイメージとしてそう捉えられている、と判断しています。

 

2.会社やお店の美点

会社やお店でも「ここが当社の一番のウリである!」と思っていることが、実は主観であり、お客様が認めている客観的な魅力とはズレていることも多いものです。

私の知り合いにある飲食店のオーナーがいます。そのオーナーが私にいいました。

「こだわりの新商品が完成しました。その特徴を詳しく書いたチラシを作ったのでアドバイスしてください」

そのチラシには新しく開発した商品のことが詳しく説明されていました。こだわりが細かく書かれていました。私はオーナーにこういいました。

「おそらく来店されるお客様は商品に価値を感じていると思いますが、それ以上にあなたと会うことを楽しみにしているのではないでしょうか。私はお店の最大のウリは商品以上にあなただと思います。だから商品写真は小さくても良いからあなたの笑顔を一番大きく掲載して、友達に“遊びに来てください”と伝えるようなお手紙風のチラシの方が良いと思います」

実はそのオーナーは私からみると「接客をするために生まれてきた」と断言できるような、にこやかな笑顔の持ち主なのです。でも、人は自分を客観視できない生き物なので、

「こだわりを伝えればお客様は来店する」と主観的に考えてしまうのです。

おそらくオーナーも今までに「あなたの笑顔は素敵ね!」と何度もいわれているはずですが、自分では自分を客観視できないのでそれがウリになっていることに気がつかないのです。

オーナーは自分の顔を出すことに抵抗しながらも、最終的には笑顔のチラシを既存のお客様の元に送りました。…もちろん、多数のお客様がチラシを持って来店されました。

(中略)

人は人生で一度も自分をリアルタイムで客観視できない生き物、周りの人の方が客観視しているのです。

もし、可能であればあなたもお客様や家族、周りにいる人に次のことをお願いすると良いです。

「私(自社、自店)の良いところを書き出してくれませんか?」

きっと、意外な美点、長所がたくさんみつかるはずです。

 

酒井とし夫(2018)「街でみつけた商売繁盛心理学 今すぐできる選りすぐりのアイデア 第24回」『センター月報』2018年3月号

 

感想

自分のことを自分自身で冷静に分析することは案外、難しいものです。

だからこそ少し恥ずかしいかもしれませんが、勇気を振り絞ってお客様や家族、周囲の人に「自分の長所や強み、美点」を尋ねてみるのも良いと思います。