インバウンドに絶対欠かせないツールとは?

 

はじめまして。リサーチセンターの尾島です。今回は、最近お聞きした話題をご紹介します。

 

キッカケは広域連携による誘客活動

 

県内における海外からの宿泊客数は2011年の東日本大震災による大きな落ち込みから回復しており、中国・台湾・韓国などアジア方面からのお客様が増えてきました。

そして、なぜか南半球のオーストラリアからのスキー客が増えています。

そこで、妙高市にお聞きすると、ここ数年前から冬期間には特にオーストラリア人のお客様が増えているそうです。

実は、妙高市では8年前から長野県の白馬、志賀高原、野沢温泉やJR東日本と共同でオーストラリアとイギリスからのインバウンド(外国人旅行者の誘致)活動を行ってきました。

 

妙高のインバウンド

▲(出所)新潟県観光協会

 

誘致当初、妙高エリアにおけるオーストラリアからのスキー客はワンシーズンで100人にも満たなかったそうです。ところが、その後は年々増えて2011年度(2011/12月~2012/3月の冬期間)に1,000人台となり、2013年度には約2,200人までに増えました。

さらに、2013年度では、オーストラリアからの延べ宿泊数は約1万4,200人泊となり、前年度比で約3割も増えました。これはオーストラリアなど南半球の国からは、夏休み休暇を使って来る人が多いため平均宿泊数が約6泊以上と多いことが寄与しました。

 

口コミ情報がSNSで一気にブレイク

 

でも、どうして急にオーストラリアからのスキー客が増えだしたのでしょうか。

まずは、雪質の良さがあげられます。元々、白馬・志賀高原などの長野エリア、妙高エリアは雪質が良く、特に妙高では日本海が近いことから積雪量が多くて大量のパウダースノーが楽しめます。大量のパウダースノーの魅力は、冬期間が一緒であっても降雪量の少ないイギリス、フィンランドやスウェーデン、デンマークなど欧州からの冬期スキー客の増加にもつながっています。

もちろん、それだけではありません。実はSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の力が大きかったのです。

最初の誘客事業で来日したオーストラリアからのスキー客がツイッターやブログを利用して長野・妙高のスキーエリア情報を発信してくれたそうです。それが話題となり、さらにフェイスブックなどの新たなSNSの普及とともに英語圏のウインタースポーツ大好き人間の間で一気に口コミ情報として広まったのです。

彼らは、毎日スキーをしているわけでなく、天気の良い日には、長野善光寺や上越市内の雁木どおりなどを散策して過ごします。そして悪天候になって雪が降りだすと、スキー場でパウダースノーを楽しむのだそうです。

 

恐るべしSNSパワー

 

そんなオーストラリアからのお客様は旅館に泊まりますが、元々宿泊先で夕食を取る習慣がないため、晩御飯は外で食べる人が多いそうです。そこで温泉街には新たに居酒屋や食堂ができたほか、宿泊施設同士で外食客を受け入れて夕食を提供するようになり、地域内での回遊が生まれました。

口コミ情報とはいえ恐るべしSNSパワー。インバウンドを検討されている観光関係者の皆さんはSNSパワーを活用した情報発信を一度検討してみてはいかがでしょうか。